2026年3月24日参議院・環境委員会(大臣所信質疑)「1基残らず全ての原発を今すぐ止めてください!」
- 3月27日
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〇奥田ふみよ君

れいわ新選組、奥田ふみよといいます。
15年前、東日本大震災のとき、私は東京で子育てをしていました。おなかには3人目の子どもがいました。2011年3月12日に福島第一原発が爆発し、れいわ新選組はこれを「東電過酷事故」と呼んでおりますが、後にも先にも類のない未曽有の東電過酷事故が起こり、それまで政治をほったらかししておりましたが「国民が危険にさらされても政府は国民を守らないんだ」という現実に打ちひしがれました。このままでは子どもたちが日本に住めなくなってしまう、日本が崩壊してしまうんじゃないかという危機感しかなくって、生まれて初めてデモにも参加しました。
その後、東京も放射能が心配と思い、生まれ故郷の福岡県まで避難。臨月でも受け入れてくれた産院があり、そこには同じように自主避難したお母さんたちが34人もいました。福島から避難してきたお母さんたちは「福島も福岡もどちらも『福』が付くのに…」と言っていました。生まれてくる子どもたちには、ただただ健やかに安心して暮らしてほしい、ただそれだけを願っていました。今もそうです。お母さんたちがどんなに心配で、どんなにおびえて、仕事も手放して、子どもも転校させて、夫を残して避難したことか。その後、私は福岡で子どもたちの命や未来を守りたい、母親たちと一緒になって生まれて初めて佐賀県と福岡県糸島市に相次いで玄海原発差止め要請を行いましたが、その後、玄海原発は再稼働されました。
では、これから質疑をさせていただきますが、今日春休みで多くの子どもたちが傍聴に来ております。ぜひ、子どもたちにでもわかりやすい答弁をお願いいたします。
まず、原子力防災担当大臣にお伺いいたします。2011年3月11日に発令された福島第一原発の緊急事態宣言、解除されましたか。
〇国務大臣(石原宏高君)

東京電力福島第一原子力発電所事故に関わる原子力緊急事態宣言は解除をされておりません。
〇奥田ふみよ君
福島第一原発の緊急事態宣言が解除されていないのに、すでに15か所の原発を再稼働させましたね。大飯(おおい)原発、高浜原発、美浜原発、玄海原発、川内(せんだい)原発、伊方(いかた)原発、女川(おながわ)原発、島根原発、そして柏崎刈羽原発です。
お尋ねします。この再稼働した原発1基を動かすのに年間いくらかかっていますか。
〇政府参考人(久米孝君)
お答え申し上げます。今ご質問いただきました15基の再稼働にかかる1基当たりの平均費用については、政府としては把握してございませんけれども、規制庁の新規制基準に対応するための追加的な安全対策費についてのご質問というふうに理解して回答させていただきたいと思います。
この原子力発電の追加的安全対策費につきましては、資源エネルギー庁の審議会において、原子力発電を含む各種電源を新しく新設、運転するコストについて国際機関や他国でも一般的に用いられる手法によって試算をしてございます。
この中で、再稼働炉、再稼働済みの炉、あるいは再稼働に向けて原子力規制委員会の新規制基準適合性審査を申請している炉の合計27基の実績も踏まえまして、平均値として2662億円というふうにお示ししてございます。
〇奥田ふみよ君
ありがとうございます。以前、原発事故が起こる前ですね、「原発は安い」と政府がしきりに言っていました。でも、それは燃料費の安さと運転コストの安さのみでした。福島の東電過酷事故が起こってわかったことは、過酷事故が起きたときの事故対応や廃炉費用、そして政策コストと言われる研究開発費や、さらには地元自治体への交付金など含めますと、もうこれケタ違いの金額になるんじゃないでしょうか。
しかも、過酷事故が起きてしまったこの福島第一原発は、溶け落ちてしまった核燃料、どう取り出すのかもわからない、そしてそれをどう保管して、どう処理するのかも世界中の科学者が誰一人いまだにわからないという状況の中で、全く取り出せないまま15年たちました。この15年でかかった福島第一原発の廃炉のための費用、そして燃料デブリの取り出し、そして除染土、汚染土の除去、汚染水対策など、全ての費用に関しましてどれぐらいかかるかを教えてください。
〇政府参考人(久米孝君)
お答え申し上げます。まず、実績額について申し上げますと、本年1月に認定いたしました「第五次総合特別事業計画」におきまして、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉費用約2.1兆円、賠償、除染等費用は約11.6兆円であるというふうに示されてございます。
今後の見通しでございますけれども、賠償、除染、中間貯蔵に関する費用の見通しについて、令和5年12月の原子力災害対策本部決定におきまして、一定の蓋然性を有する試算として約15.4兆円というふうにお示ししております。その内訳は、賠償約9.2兆円、除染約4兆円、中間貯蔵約2.2兆円となってございます。
廃炉に必要な費用の見通しについては、原子力損害賠償・廃炉等支援機構による有識者へのヒアリング等に基づいて、一定の蓋然性を持った金額として約8兆円とお示ししてございます。
〇奥田ふみよ君
もう今聞いているだけでも気が遠くなるような金額かかっていますね。しかし、まだこの廃炉作業は続くんです。いつまで続くか、いつ終わるかもわかりません。とてつもないこの金額がこれからもかかっていくわけです。
そこまでしてでもこれ再稼働するなら、まず国民に、ひとたび事故が起きたらこのような多大なリスクがあるんだよ、特に莫大にかかってくるこのお金の問題ですね、そしてあと、放射能汚染による人の命や環境汚染の問題、そのようなとんでもないデメリットだらけ、これを伝えていただいて、国民の皆さまの理解が得られるかどうか、ここを政府は説明し続けていかなければいけないんじゃないでしょうか。一方で、過酷事故が起きたこの福島原発以外で、廃炉が決定しているのは今何基あるのかを教えてください。
〇政府参考人(大島俊之君)
お答え申し上げます。現在、原子炉等規制法に基づきまして廃止措置計画の認可を受けている実用発電用原子炉は18基でございます。
〇奥田ふみよ君
ありがとうございます。これらの原発を完全に廃炉するのに一体何年かかって、そしていくらかかると試算されていらっしゃいますでしょうか。細かい金額教えてください。
〇政府参考人(久米孝君)
お答え申し上げます。原子力発電所の廃炉につきましては、燃料の搬出や汚染状況調査等の解体準備、周辺設備の解体、原子炉等の解体、建屋等の解体の4段階がありまして、約30年から40年をかけて廃炉を完了することとなります。
現在廃炉を決定している18基につきまして、各社の廃止措置計画に基づきますと、最後に廃炉完了となる原発は、東京電力福島第二原子力発電所1号機から4号機で2064年度となる見込みであります。費用につきましては、使用済燃料再処理・廃炉推進機構、NuROにおきまして、稼働中の原発も含む51基を対象に我が国全体の総廃炉費用を約3兆円と見込んでおります。機械的に計算いたしますと、1基当たりの廃炉費用は約600億円、18基で約1兆円が見込まれることとなります。
〇奥田ふみよ君
ありがとうございます。1基当たり約600億円ということでしたけれども、IAEA、国際原子力機関の2023年の報告書では1基当たりの廃炉コストは最大20億ドル、今のレートでいうと3000億円を超えると発表されています。これ、なぜこんなに金額がずれているんでしょうかね。
そして、完全廃炉が2064年おっしゃっていますけど、そんなことありますか。浜岡原発だって完了見通しを何度も何度も先延ばしされていませんか。使用済みの核燃料を取り出して、その最終処分場、どこも決まったところはまだないと思うんですけれども、仮に、仮に決まったとしてですよ、そこで何万年も、あるいは何十万年も管理し続けなきゃいけないんじゃないんですか。
この問題というのは、もう何世代にもわたって負の遺産を渡し続けなきゃいけないという、本当に途方も暮れる現実なんです。皆さんが、政府の皆さんがおっしゃっているこの廃炉費用やこの廃炉見込みというのはもうただの詭弁でしかないということを言わざるを得ないんです。本当に気の遠くなるような廃炉のしようのない、解決のしようのない、もう人が造ってはいけなかった機械、それが原発なのではないでしょうか。
この莫大な廃炉費用は一体誰が出しているんでしょうということをちょっと伺いたいんですね。今すでにかかっているその莫大なお金とその他の廃炉費用、誰が出しているんでしょう。まず、この福島第一原発だけでお答えいただけないでしょうか。
〇政府参考人(久米孝君)
お答え申し上げます。まず、福島第一原子力発電所の廃炉を含みます事故費用について誰が負担していくかということでございます。
賠償、除染、中間貯蔵に関する費用の見通しにつきましては、令和5年12月の原子力災害対策本部決定におきまして、一定の蓋然性を有する試算として約15.4兆円とお示ししておるところでありますけれども、このうち賠償費用の9.2兆円につきましては、原子力損害賠償・廃炉等支援機構法のもとで全ての原子力事業者が納付する一般負担金及び東京電力が負担する特別負担金により回収いたします。
除染費用の4兆円につきましては、原子力損害賠償・廃炉等支援機構が保有する東京電力の株式の売却益によって回収をいたします。中間貯蔵費用の2.2兆円につきましては、国の予算措置によってその費用を支弁することといたしております。
廃炉に必要な費用、先ほど一定の蓋然性を持った金額として8兆円というふうに申し上げましたけれども、その負担に当たっては、東京電力がグループの総力を挙げた経営合理化によって必要な資金を捻出していくということになっておりまして、廃炉のための資金を原子力損害賠償・廃炉等支援機構に積み立てることを義務付けております。
〇奥田ふみよ君
先ほど東電が負担するというお言葉ありましたけれども、でも、実際はこの電気代に乗せて国民から徴収していませんか。その名も「託送料金相当額」。内訳は2つあります。「賠償負担金相当額」と「廃炉円滑化負担金相当額」、これ国民に払わせていますよね。さらには、国民には「復興特別所得税」も払わされていますね、これ払っています、国民が。

これは廃炉費用には使わないという立て付けですけれども、そもそもこの過酷事故が起こらなければ国民は負担しなくてもいい税金なのではなかったのでしょうか。しかも、なぜ、政府が推進した原発による事故なのに国民が負担しなければならないんですか。
結局、東電も国も、国民に東電過酷事故のいつ終わるかもわからないこの後始末の料金をたくさん負担させているということになっています。どれだけ国民から巻き上げているんですか。異常の極みとしか言いようがありません。
人間が人間の想像をはるかに超えた未曽有の過酷事故が福島で起きてしまって、原発事件と絡んでいない正常の感覚を持った国民たちは、そんな危険極まりない原発を全て廃炉にしてほしいって願っているんです。最終処理処分場の受入先も決まらないのに、過酷事故の反省もなしに再稼働しまくる、狂っているとしか思えないんです。やりたい放題じゃないんですか。それとも、私の考えの方が狂っているんでしょうか。
規制委員会の委員長に伺います。再稼働を認めた15基の原発は本当に安全なんでしょうか。政府はこの30年以内に南海トラフ地震や首都圏直下型地震が高い確率で起こると予想されていますよね。今日ここに傍聴に来ている子どもたちに向けて、もしそのような大地震が起きても、もし福島よりもひどい事故が起きても子どもたちは安全だという根拠、説明してください。
〇政府特別補佐人(山中伸介君)
お答えいたします。東京電力福島第一原子力発電所の事故の反省を踏まえまして策定をいたしました新規制基準では、様々な重大事故等対策を要求しております。重大事故の発生防止はもとより、万が一重大事故が発生した場合でも、格納容器の破損を防止し、放射性物質が敷地外に異常な水準で放出されることを防止するための必要な措置が講じられている設計であることを確認しております。
このため、新規制基準への適合性が確認された原子力発電所につきましては、福島第一原子力発電所の事故のような放射性物質の大量放出を招くおそれが極めて低く抑えられていると考えられています。
一方、いかに安全性が向上したといたしましても、新規制基準への適合性はリスクがゼロであるということを保証するものではなく、100%の安全を保証するものでもございません。原子力規制委員会としては、リスクを決してゼロにはならないという認識のもと、残されたリスクを低減させるべく継続的な規制の改善に努めることが使命であり、責任であると考えています。
〇奥田ふみよ君
このような過酷事故が起こって、動かすことが前提ということ自体がもう考えられないんです。本当に言葉が見つかりません。
もうまだほかにもいろいろ質問したいことあったんですけれども、時間がちょっと迫ってきましたので、規制委員長、ありがとうございました。ご退室いただいて結構です。よろしいですか、続けても。
〇委員長(猪口邦子君)
山中委員長はご退席いただいて結構でございます。
〇奥田ふみよ君
大臣、責任の取り方も本当は大臣に聞きたかったんです。再稼働が起きて過酷事故があった場合にどのような賠償責任、国民1人当たりに例えば3億円だの5億円だの10億円だの賠償金払う覚悟はあるのか、それぐらいの覚悟があって再稼働しているのかとか、そういうことも聞きたかったんですけど、もうちょっと時間がないので、一つちょっと聞いてもらいたいことがあるんです。大臣に。
私ね、今、佐賀県にある玄海原発の30キロ圏内の福岡県糸島市に住んでいるんです。2017年3月に糸島市で玄海原発再稼働の住民説明会があったんです。当時中学1年生の息子から「ひとたび事故が起きたら国民の命が脅かされるのに何で再稼働するのか、子どもにでもわかるように答えてほしいって聞いてきて」って言われたので、必死に質問の手を上げて、やっと指してもらって聞いたんですよ。そうしたら、そのとき九州電力取締役の山元春義(やまもと・はるよし)さんの説明で、これ耳を疑う内容で、かつ非常に正直な答えいただいたんですね。
「原発が止まってからその間、ほかの電力会社から買って、病院や学校に電気をお届けするという悔しい思いもしたが、今ようやく川内原発も再稼働させ、事故前と同じ、他社ではなく原発の再稼働で九州電力から電気をお届けすることができるようになるんです。ぜひ息子さんにもご理解いただけたらとお伝えください」って。
これを息子に伝えましたら「よくわかったよ」って。「僕たちの命が脅かされるよりも金もうけしたいってことだね」って言ったんです。中学1年生です。大人のやること、なすこと、しっかり見ています。
今日も未来世代の子どもたちが傍聴に来ていますが、今日の答弁の矛盾点、ごまかした点、煙に巻き散らかした点、全て見て、聞いています。こんな、もうあんな事故が起きたらどの原発も動かしちゃいけない、そんなの子どもにでもこれわかることなんです。でも、皆さんの基準は何よりも動かすための基準。狂っています。

国民に、そして子どもたちに安心して暮らしてもらえるように最大限努めるのが政府の仕事です。だから、再稼働はしちゃダメなんです。今すぐ禁止しなきゃいけない。今すぐ廃炉です。これがれいわ新選組の政策の一つです。
そして、規制委員会の仕事は、本来、再稼働のためではなく、安全に廃炉にするためです。当たり前のことです。原子力規制法は本当に国民を、子どもを守るためにあるんでしょうか。これ以上子どもをごまかし続けて、恥ずかしくないですか。これ以上子どもたちの未来脅かし続けて、大臣、大人として恥ずかしくないですか。
午前中の串田議員とのやり取りの中で大臣は「私たちの暮らしは、様々な生物やそれらがつながり合う自然の恵みの中に支えられています」と答弁されていました。大臣、少しでも人の心があるのであれば、1基残らず全ての原発をまず止めてください。お願いします。時間になりました。
〇委員長(猪口邦子君)
時間が過ぎました。
〇奥田ふみよ君
れいわ新選組は、政治の根幹である子どもを守るために、政治や、政治家や規制委員会の悲し過ぎる、愚か過ぎるごまかしや二枚舌、国会の外にいる主権者、子どもたちに一人でも多く気付いてもらうために、これからも徹底的に追及していきます。終わります。ありがとうございました。