top of page

2026年7月16日 環境委員会「屋内退避しても被曝します、絶対に」

  • 8月7日
  • 読了時間: 12分

〇奥田ふみよ君

れいわ新選組、奥田ふみよです。

原発事故による避難計画、屋内退避について質問します。


福島の東電原発過酷事故が起こるまでは、避難計画があるエリアは原発から8キロ圏内でしたが、事故後は30キロ圏内まで拡大、避難の対象人数は1原発当たり数10万人に及びます。島根原発で46万人以上、柏崎刈羽40万人以上、そして茨城東海第2原発90万人以上、玄海原発25万人。私が住んでいる家はこの玄海原発の避難計画対象地域にあります。


多くの住民の命が懸かっているこの避難計画ですが、原発周辺住民数10万人が一斉に避難すれば、渋滞や避難先の確保で大きな混乱が生じることは福島第1原発事故の経緯で明らかです。


政府が示した方針は、すぐに避難するのは原発から5キロの住民に限定、5キロから30キロの範囲の住民はしばらく避難をせずに家の中でこもる、これが屋内退避計画。放射性物質が降り注ぐ地域で避難をせずに自宅にとどまれということなんですが、ここで原子力規制委員長にお尋ねします。


屋内退避すれば被曝は完全に防げますか。端的にお願いします、端的に。


〇政府特別補佐人(山中伸介君)

お答えいたします。

屋内退避というのは、原子力災害時の防護措置の一つでございます。この屋内退避は、避難等による健康へのリスクを勘案した上で、被曝線量を合理的に達成可能な範囲でできる限り低くするというための防護措置でございます。


原子力規制委員長 山中伸介
原子力規制委員長 山中伸介

被曝を完全に防ぐことを目的としたものではございません。


〇奥田ふみよ君

だから、「ゼロにする」ということは言えないということですよね。結局は5キロから30キロのエリアの住民には、すぐに避難すると言ったら大渋滞になっちゃうから、被曝しながら、一旦とにかく自宅にとどまれというふうに言っているんだと思います。


重ねて、規制委員長にお尋ねします。屋内退避もこの住民等の被曝線量をできる限り低くするための措置ということでいいですね。端的にお願いします。


〇政府特別補佐人(山中伸介君)

屋内退避というのは、合理的に達成可能な限り住民の被曝線量を低減するための措置であるというふうに考えていただいたら結構かと思います。


〇奥田ふみよ君

何度も何度もこの合理的、合理的という言葉が出てくるんですけどね、私この合理的という言葉を聞いて、びっくりするんですね。住民たち、生きているんですよ、生身の人間です。委員長も生きています。


この生きている人間に対して合理的だの非合理的だの、簡単に連呼するということ、もう本当に血の通った人間が言う発言だとは本当に思えないんです。私この言葉聞いて、耳を疑い、もう質問する気力も失せるんですね。でも、続けます。



規制庁は「合理的にこの達成できる限り低くする」と今2回答弁してくださいましたが「結局、被曝はゼロにならん」ということなんです、これ。ではどの程度低くするのか。


そこで、このくせ者が「合理的に達成できる限り」という条件ですね。お金がかかり過ぎるとか現実的には難しい、合理的に達成できないから、できないなら高線量被曝させても仕方がないということなんです、これ、はっきり言って。


じゃ、屋内退避しながら具体的にどうやって住民は、特に子どもたちは、被曝から身を守ることができるんでしょうか。


内閣府や自治体が作っているこの屋内退避のときのマニュアル、こんな対策をしてくださいと示した手引があります。


例えば、玄海原発が立地する佐賀県は住民向けに『原子力防災のてびき』という資料を公表しています。そこでは「屋内退避の指示が出たら」の行動として、住民に次のような行動を求めています。

・換気扇など閉めて外気の入口も閉じましょう

・食品には蓋やラップをしましょう

・外から帰ってきたら手や顔を洗い、衣服を着替えましょう

・着替えた衣類はビニール袋に入れて保管しましょう


内閣府のホームページに掲載された『屋内退避について』というパンフレットも内容はほぼ同じ。

・戸締まりをしましょう

・換気設備を止めましょう

・ペットを家の中に入れましょう


世界で未曽有の福島原発過酷事故が起きた国ですよ。そんな国とは到底思えないような、もう軽いスナック菓子のようなマニュアルなんですね。これら政府側からの注意喚起は、原発事故で放射性物質が降り注いでいる、これ、さなかのことです。


大臣、率直な感想として、これらの対応をすれば家の中にいる住民は被曝しないで済むんでしょうか。大臣に聞いています、大臣に聞いています。大臣が答えるべきです。


〇政府参考人(松下整君)

すみません、大臣に先立ちまして、事実関係をまずご説明したいと思います。


委員は先ほどから放射性物質が放出する中で屋内退避というお話がございますが、現在の原子力災害対策指針に基づく原子力災害避難計画では、放射性物質が放出する前の段階において、原子力発電所の状況を見て放出のおそれが高くなってきたという段階で5キロ圏内は避難をし、5キロ圏から30キロのUPZは屋内退避をいたします。ですから、少なくとも屋内退避を開始する時点では放射性物質は出ておりませんということですね。


一方、屋内退避を続ける一方で、プラントでは放射性物質が放出されないような対策が行われますので、その場合は最後まで被曝しないこともあるということであります。まず、この点を踏まえて議論いただきたいと思います。


それから、住民の安全を守るという意味では、その被曝を防ぐという以外に避難行動による精神の負担というのを考えなければいけませんので、そういったことを考慮してUPZ屋内となっているということはまず認識いただきたいと思います。


〇奥田ふみよ君

タラタラ タラタラ言い訳されていますけれども、被曝はするんです、過酷事故が起きたら。どんなことになるか分からないじゃないですか。だって、15年もたって福島第1原発は、今、緊急事態宣言解除されていないんですよ。人間が作ったこの避難計画というのは、何が起こるか分からない、最悪のことを想定してこれ計画立てなきゃいけないんじゃないですか。



そして、この佐賀県の資料「屋内に退避すれば建物が持つ遮蔽効果により被曝する量を少なくすることができる」というふうに述べているのもあるんですけれども、内閣府のパンフレットでは「100平米程度の一般的な家屋内では建物の気密性と遮蔽効果により放射線の被曝量は半分程度低減することが分かっています」と書いてあるんですが、つまり「家の中にいれば被曝する量が半分です」というふうに言っているんですね。


でも、その根拠となる内閣府の資料では「木造の住宅だと被曝量は半減でなく37%減る」と言っているんです。ということは、半分だと言っているが、50%減るわけじゃないということを言っています。


これ、お尋ねしますが、内閣府の資料の被曝低減効果の試算では、建築図面を参考に計算したということなんですけれども、壁や窓の隙間から吹き込む隙間風の効果というのはこれ考慮した計算でしょうか。


〇政府参考人(松下整君)

お尋ねの内閣府のパンフレットにある試算でございますが、これは木造の建物に1平方メートル当たり5平方センチメートルの隙間が存在し、その隙間から隙間風が吹き込むということを想定した上で算定しております。


〇奥田ふみよ君

すみません、皆さんのお手元の資料3になるんですけれども、用意しています。

ただ、今の説明聞いても、この資料を見ても、政府から得たこの回答の資料を見ても、どれだけの主権者がこれ隙間風による被曝問題理解できますかね。少なくとも、私、何言っているか分からないし、読んでも分かりません。


分からないながら調べたんですが、隙間5平方センチってかなり高性機能の住宅の隙間風の面積なんですね。そんな次世代住宅って田舎にたくさんあると思っていますか。隙間風はあまり入ってこない前提で結局計算されているようですけれども、被曝量が半分に減る、でもゼロじゃない、恐らく立派な家に住む学者さんが計算したんですかね。全く田舎の家の実態分かっていませんよ。


私の地元、田舎です。家では隙間風バンバン入ってくるんですよ。でもそれが普通。むしろ通気性があって快適なのが田舎の家のいいところなんですね。自治体はそれを分かっています。


資料1、2ご覧ください。


この長崎県平戸市、そして島根県松江市などの避難計画エリアの自治体のマニュアルでは、窓に目張り、ガムテープ、そしてそれで隙間を塞ぐという助言があるんですね。


私も2017年に九州電力の説明会で、イチ市民として参加したんですけれども、全く同じことを言われました。この、私、目張りを張るということに本当にド肝を抜かれたんですね。目張り張るってどういうことなのって、そんなので被曝塞げるのかって、もう本当びっくりしたんです。でも、そう言われるんですよ。書いてあるんですよ。


しかも、100平方メートルどころじゃないんです。田舎の家ってめちゃくちゃ広いんです。私の今借家の家もすごく広いです。一旦それ目張りしてくれと言うけど、うちの家で単純計算しても、30個じゃもう全然足りません。お年寄りなんかも一人で大きな家に住んでいます。体の不自由なおじいちゃん、おばあちゃん、たった一人でそれ全部で目張りしろというんでしょうか。


もうそういった、もうずさんなそういった避難計画の中、もう本当どんどん時間がなくなってしまうんですけれども、様々なこの避難計画の中で、私ももう一つちょっとお尋ねしたいのが、「3日間過酷事故が起きたら退避しろ」ということなんですが、3日間の目安期間が過ぎた後も住民が更に屋内退避を続けることを前提に議論が進められている。


災害が発生すると3日後から支援物資が届き始めるから大丈夫というふうに言っている。でも、能登では1週間経ったって十分な支援は届いていないの知らなかったか。知っている、でも知らないふりしたのでしょうか。でも、早期に十分な物資支援が無理なことを政府も分かっていたんだと思います。


規制庁は「屋内退避中に生活の維持に最低限必要な場合、一時外出を認める」とかデタラメなことを言い始めています。つまり、自力で食料、ガソリン購入して、屋内退避続けろよと、そういう話なんです。放射性物質が降り注ぐ中、外出するならそれはもう屋内退避じゃない、しかも食料や水が切れたら近所の店に買いに行けといっても、原発事故のさなかではその店は営業しているわけないですよね。


去年10月に改正された原子力災害対策指針では、規制庁は、生活を支える民間事業者等の活動は、屋内退避中にも実質できるものであると示しています。放射性物質が降り注ぐ中、コンビニやガソリンスタンドに営業を続けるように求めたんです。


でも、国は被曝防護のために何をするかといえば、注意喚起するだけですよ。国が責任取るとは絶対に言わないし、店員たちに高性能の防護服を配るとかも絶対しないし、被曝を防ぐシェルターも絶対造りませんよね。


大臣、お尋ねします。屋内退避期間中も住民は被曝し続けるんです、絶対に。店を営業したり物資を運べば従業員も被曝しますよ。住民やそういう従業員に健康被害が生じた場合、その責任、誰が取るんですか。誰が賠償を支払う責任があるんですか。


〇国務大臣(石原宏高君)

原子力事故に関わる損害賠償に関する基本的制度については、原子力災害の賠償に関する法律が定めており、一義的には事業者が負うことになっております。その上で、具体的な損害賠償の範囲について個別の事案ごとに判断されることとなるというふうに承知しております。


〇奥田ふみよ君

じゃ、大臣、原発事故の被曝による被害に対して、国に賠償の法的責任はありますか。だって、国が推進しているんでしょう。そのような法整備するのが当たり前だと思うんですが、どうですか。


〇政府参考人(松下整君)

先ほど、原子力事故により損害が賠償したことについて大臣からご答弁がありましたが、原子力損害賠償法によれば、これは、基本的には原子力事業者が損害の賠償責任を負うということでございます。


〇奥田ふみよ君

「国に損害賠償責任ありません」ってはっきり言えばいいじゃないですか。なんたらかんたら法で判断するとかそんな説明で、もう国民も、ましてや子どもたちには理解できるわけないんです。なんか頭のいい官僚がなんちゃらかんちゃら言っているみたいに印象付けれれば、内容なんか理解してもらいたくない、理解してもらわなくていい、それが本音だと思います。


原子力損害の賠償に関する法律で定めるとおりに判断するってどういう意味なんですか。つまり、この賠償責任は電力会社が負うという法律なんですよね、これ。やっぱり国は何の責任も取らないということなんです。


でも、国は何の賠償責任も負わないというイメージが付くと悪いから、なんちゃら法で判断しますとか、なんとかやっている風の答弁を毎回しているだけなんです。電力会社が賠償するといったって、この賠償を払わせるための裁判は長期化して、被害者は泣き寝入りです。


この賠償責任は電力会社だけというのは本当になんなんですか。国策、国策と言いながら、何で電力会社に責任を取らせるんですか。ここまでひどい、原発の近隣住民をまるで虫けらのように捨ておくような災害対策指針を作った規制庁も、原子力防災担当大臣も「何が起きたってなんの責任も取りませんよ、私たちは」というのがこの現行法です。


「私たちは注意喚起ちゃんとやりましたよ、屋内退避しろって言ったのに外に出ちゃったんですね、それはあなたの責任ですよ」と。主権者の皆さん、こういうこと言っているのが今の現政府です。


もう残り時間少なくなって、最後、大臣にも質問したかったんですけれども、もうどうせ無責任な答弁しか来ないでしょう。


(左)内閣府政策統括官・原子力防災担当 松下整                               (右)内閣府特命担当大臣・原子力防災 石原宏高
(左)内閣府政策統括官・原子力防災担当 松下整                               (右)内閣府特命担当大臣・原子力防災 石原宏高

最後まとめます。

法律というのは、全ての国民の前に平等にあるべきなんです。でも、今の現行法は、その国民の命や財産を守る立場の政府が責任を取らなくていいんですという法律に、特に原発は徹している。これがもう事実です。印象とかではなくて事実です。


そうやって、決して原発事故が起きてもこの法律に守られ、このような傲慢な返答ばかりを繰り返す。そして、主権者の皆さんに対して「守ります」と言いながら守らないというこの現状。今日も傍聴席にたくさん主権者来ています。配信をご覧の皆さんもしっかり目撃してください。


引き続き、こういった原発の追及の質疑をずっと続けていきます。終わります。

bottom of page